米国国家道路交通安全管理局(NHTSA)は2026年9月10日、Tesla へ正式なSpecial Orderを発出し、会社に対して宣誓の上、ハンドル・ペダル・バックミラーを備えないCybercabが、人間の運転者のために規定された連邦自動車安全基準(FMVSS)にどのように適合するかを説明するよう求めた。報道によれば回答期限は9月30日とされ、誠実かつ十分な対応を怠った場合、最大約1億3900万ドルの罰金に直面しうる。
背景としては、Tesla が9月3日ごろに Austin で Cybercab の商業有償乗客輸送を開始したことに伴い、NHTSA がまず Audit Query AQ26002 を発出した。今回の Special Order はその上位措置であり、通常の照会から宣誓義務を伴う法的命令へと格上げされたものである。米国は自動車メーカーによる自己認証制度を採用しており、製造者が適用される FMVSS への適合を自ら証明し、NHTSA が事後に検証する仕組みとなっている。Tesla は Cybercab について、適用されるすべての基準に適合していると主張している。
The service brakes shall be activated by means of a foot control.
— FMVSS No. 135
論点の一つがFMVSS No. 135である。同基準はサービスブレーキが foot control によって作動されることを求めているが、Cybercab にはそれが備わっていない。NHTSA の公開されている立場としては、ブレーキを foot control で操作しない車両は同基準への適合を自己認証できないとの見解が示されている。その他に名指しされた基準として、101(controls/telltales)、102、108(ステアリングのセルフセンタリングに連動した方向指示器のキャンセルに依存する規定)、111(mirrors)、126 などが挙げられている。
NHTSA は2022年の規則において、ADS のみで運行する車両を量産・販売するには FMVSS のさらなる改正、またはPart 555 に基づく免除が「likely」必要となると示していた。Tesla は現時点でこの免除を保有していない。比較事例として、Amazon Zoox は7月に Part 555 に基づく時限免除(135、111 などを含む)を取得しており、年間上限2,500台、2028年までの条件で認められている。一方、Tesla は自己認証という路線を選択し、すでに有料での乗客輸送を開始している。今後の動向は、Tesla による宣誓回答とその後の NHTSA の執行措置に委ねられる。

